2023/10/24
結婚式は、一生の記念になるものですから、一昔前までは、仲人を立て、親戚一同の参加のもとに結婚式を行い、その後で、双方の友人や職場の関係者を招待して、披露宴をするのが一般的でした。それなりに多額の費用や手間がかかり大変でしたが、人生の一大イベントとして二人で協力して取り組んでいました。ところが、最近の若いカップルの結婚式事情は、このような枠にとらわれず、実に多様化しています。まず、そもそも結婚という形式にとらわれないカップルが多くなっています。
夫婦別姓や事実婚、あるいは同性婚など、少し前まではきわめてマイナーだった形を、メディアを通してあるいは身近で、よく見聞きするようになりました。そもそも「婚姻届」のとらえかたや重みも微妙に変わってきています。そして、従来のように普通に結婚するカップルでも、結婚式を挙げなかったり、あるいは、挙式のみで披露宴を行わなかったりするケースが増えてきています。一時期、バブルの時代には、「派手婚」がもてはやされたことがありましたが、バブルがはじけたあとは、むしろ「地味婚」が注目され、結婚式や披露宴に無駄とも言える多額の費用をかけないという傾向になってきました。
仲人を立てず、職場の関係者も呼ばず、ごく親しい身内だけで挙式だけをして、あとは、お食事会やお茶会などで済ませるというものです。あるいは、両人と親族だけで旅行を兼ねて海外へ行き、向こうで挙式をするというケースもあります。このように、最近の景気動向にあいまって、簡素化の傾向は明らかですが、これらは合理的と言えるでしょう。要するに二人にとってのけじめとなり、思い出深いものになればそれでよいのかもしれません。